スプラトゥーン業界の未来についての考察

おはこんばんにちは

がくちょうです。

今回は、私が考えているスプラトゥーン業界の未来について、これまでの取り組みとこれからのビジョンの整理もかねて考察します。

私が考えているビジョン

まず、私が考えていることです。

そもそもの部分ですが、私は起業家として「Eスポーツ」という領域全体に対してポジティブな予測を持っています。

  1. これから100年でますます加速する超高齢化社会
  2. 世界全体で物質的な拡大から「縮充」への文明的転換点(定常化社会)を迎えている可能性が高いこと
  3. ゲーミングデバイス等のさらなる進化

この3つが重なり、Eスポーツ業界は今後数十年で、今みなさんが想像しているよりも数十倍から数百倍の規模感まで成長するという風に考えているのです。

単純な話ですが、私は起業家の習性でそういった場所で仕事をしたい。(伸びていく業界で仕事をするのは、とても楽しくて自分を磨けます。)

そこに合わせて、スプラトゥーンというゲームに自分がはまってしまった(既に2500時間やりました)というのがあって、

「スプラトゥーンというタイトルにおいてPVPゲームのエコシステム構築をテスト的に行っていこうと思った」

というのが、ことのきっかけです。

具体的に何を実現しようとしているか

つまり、ひとことで言うと私が実現しようとしているのは、

スプラトゥーン業界にエコシステムを形成する

ことです。

言い換えると、「ひとものかね」などのリソースがスプラトゥーン業界に流れ込んできて、中で活発に循環するような状態を作ることです。

例えば、プレイヤーが増えるのは当たり前ですが、それ以外にもスポンサー企業だったり、選手の育成機関だったり、プレイヤーや配信者をサポートするような各種団体やサービスだったり、大会を開催するためのスタジアムや報道機関など、といったステークホルダーが増えていくイメージです。

それらの発達によって、「スプラトゥーンに関する仕事で食っている人」がたくさん増えていく、というのが私が中期的に目指しているプランです。(長期的には他のPVPタイトルに横展開して同じことを実現していくというイメージです)

そのために必要だと考えていること

そして、上記の実現のために必要なのが

スプラトゥーンを「ゲーム」から「スポーツ」にすること

だと私は2019年の3月に明示しました。

そして、アタリメ団というクラブチームを創設し、メンバーと一緒に「スプラをスポーツに!」と言い続けてきたわけです。

ゲームは、「短期的なブームで終わるもの」

スポーツは、「100年単位で取り組み続けられる競技」

という風に定義しました。

サッカーは、ルールのアプデなどなくてもずっと愛されていますよね?

そもそも、アップデートや変更が無いと盛り上がらないような状態ではいけないのです。

スプラトゥーンを、ゲームからスポーツに昇華させること。

それが、エコシステム形成のために最優先で必要なことだと私は位置づけました。

どうやってスポーツにする?

では、ゲームとスポーツの違いは何でしょうか?

どうすれば、ゲームをスポーツに変えていけるでしょうか?

ここで、様々なほかのスポーツで存在しているのに、スプラトゥーンで存在していないものを洗い出して整理してみました。

結論として、私が仮説を立てたのは下記です。

一緒にチーム戦に取り組む仲間を見つけやすい環境

まず、チーム競技であるにも関わらず、個人戦に近い形の「ガチマッチ」がメインになっている状態が最もスポーツ化を妨げていると考えました。

例えばフットサルにも「個サル」という、チーム練習できない時に、個人がバラバラ集まって練習したり試合したりする文化があります。

しかし、あくまでそれは「つなぎ」の練習であり、ほとんどのプレイヤーにとって、メインの活動は所属するチームでの練習や、大会への出場などが中心です。

ガチマッチに意味がないとは全く思いません。しかし、スプラトゥーンがスポーツ化していく過程で、必ず「ガチマッチよりリーグマッチのプレイ時間の方が長い」という人が多勢を占めていく必要があります。

そのためには、気軽に息の合う人とチームを組めるようになる環境が必要です。

しかし、「気軽」と「息の合う人」を両立するのは意外に難しいもので、「エンジョイチームです!誰でも募集!」では実現できません。

必要なのは、チームとしてのビジョン、人数制限や募集方法、文化、属性の縛りなどの「質の高いオンラインコミュニティを形成するための知識」です。

偶然ながら、私には5年以上そちらの分野での経験がありました。

技術の体系化と指導体制

次に、こちらです。

サッカーがうまくなりたい!という人が、参考書もない、指導者もいない、練習メニューもわからない、となったら、おそらく途方にくれてしばらくしてサッカーを辞めてしまうでしょう。

スポーツは、「自身が向上している」という感覚によって、モチベーションが維持されたり、人間として成長したりしていけるものです。

そのためには、「どうすればうまくなれるのか」という技術の体系が必要です。それに加えて、技術指導を受けられる体制も必要だと感じました。

そのために、私は自身で攻略サイトや動画をリリースしたり、クラブチーム内で指導体制を考案したりなどの活動を行ってきました。

こちらに関しては一定の成果と課題点などが見えてきている状態です。

ノンプレイヤーを巻き込む仕組み

サッカーの応援にスタジアムに行く人が、全員サッカープレイヤーなわけではありません。

スポーツ化で重要なのは、ノンプレイヤーを巻き込むことです。

そのためには、プレイヤー個人の広報だけではなく、固定チームへの応援を促進する仕組み、さらに言うと「クラブチームという文化」への応援や帰属意識の促進が必要です。

  • 私はサッカーほとんどしないけど、ガンバ大阪の応援に時間とお金を使ってるよ!
  • 俺は20年間、カープ一筋や!

という人を、スプラトゥーン業界においてどうやって作っていくか?

それを真剣に考えて実装していく必要があります。

そのためにも、「特定の指向性を持ったクラブチームが増えていき、それが広報によって広まっていくこと」が必要だと考えています。

アタリメ団は初年度、内部構成とユーザー満足度に力を入れてきました。外部へのアプローチや広報タスクは、2020年以降の計画になるイメージです。

本年中に、クラブチームの形成を情報面を中心に支援していくためのアソシエーションを立ち上げる予定です。

チーム運営を実践中のリーダーや、これから創設していきたい方などに参加していただき、そこでチーム運営のノウハウを共有したり、交流や協力広報などを行いやすくしていくのが目的です。

ノンプレイヤーを巻き込む仕組みは、個人や1チームの動きだけでは絶対に実現できません。

どうやって、横の連携を深めて業界全体を動かしていくか?

そこは、私の起業家としての経験や技術が活きると思います。

実際に何ができた?

上記のビジョンとミッションを踏まえて、私は2019年の3月に「アタリメフルボディーズ」という30歳以上限定のクラブチームを創設しました。

募集するたびに競争率が上がり、時には15秒程度で定員が埋まってしまうくらいの人気クラブとなり、現在125名のメンバーで活動を続けています。

結論から言うと、下記の事が実現できました。

  • ユーザーのプレイ時間が大幅に向上した
  • ウデマエXの選手を続出することができた
  • 大会の運営システムやクラブチーム自体の運営ノウハウが固まってきた

まず、アップデートなどの外部要因に影響されず、圧倒的にユーザーのプレイ時間を伸ばすことができました。

これは、ゲームからスポーツに昇華するために最も必要な条件でした。完全に成功を収めたと言っていい成果です。

加えて、技術の体系化や指導体制の確立に関して、1歩を踏み出せました。

少なくとも、「ウデマエ横断によるリグマやプラべの定期開催」「ユーザー間の自発的な相互指導機会」「そもそもプレイ時間が伸びたことによる技術向上」「年間大会の開催によるモチベーションの向上」などが合わさり、ウデマエを劇的に伸ばすプレイヤーが続出したのは事実です。

ただし、「本当のトップレベルプレイヤーを輩出する」という部分において、課題感があるような状態です。

少なくとも、技術というのは「その団体におけるトッププレイヤー」が基準値になってしまうため、クラブチーム内だけの活動ではどこかで限界が訪れてしまいます。

私も含めて、アタリメフルボディーズ内のトップレベルプレイヤーが最高XPで2500を超えたような段階なので、それ以上に引き上げていくための施策が必要になってきています。

もう一つの成果は、1年近くクラブ運営したことによって、チーム運営や大会運営自体のノウハウが蓄積したことです。

副産物として、ディスコードのBOT開発や、大会進行のための自動フォーマットの開発、データ分析ツールなどを独自開発するメンバーも現れてきており、これは30歳以上の本業で技術を持ったメンバーが多いことも影響しているように思います。

加えて、アタリメフルボディーズに入れなかった方々が集まって「ヤキフグボーイズアンドガールズ(略してYBG)」というクラブチームを作ったり、ほかにもツイッター等で「クラブチーム創りたい」などの声をいただくようになったり、既にチーム運営している方から視察のお願いが来たりなど、少しですが業界に対してクラブチームという存在についての認識を広めることもできたように思います。

 

上記、およそ1年前に仮説として考えていた内容はかなりの部分が検証できました。

地固めが終わった2019年から、2020年は横のつながりを増やして業界全体で連携するための体制を模索していく年になりそうです。

興味がある方は、ぜひ私のツイッターをフォローいただいたり、リプなどでご連絡くださいませ。

@YZBJylM53Ywt5Xv

行動と成果がすべて

最後ですが、私も勉強不足だったのですが、最近になってスプラトゥーンの技術を教える様々な団体があったり、中には有料で継続課金などをしているところもあることを知りました。

私自身、アタリメ団の創設のきっかけになったのは、

とある大会に出場して、あまりの「素人と玄人の間で常識がズレすぎている」という現状を知った

ことでして、その時に「このままだとスプラはオワコンになっちまうぜ」という風な趣旨の動画を出してプチ炎上したものです。

既にあまり詳しく覚えていませんが、新しいことを始めようとして問題提起を行うと、必ず

  • お前には無理
  • その前に自分のことを見直したら?
  • どうせ失敗する
  • そんなことよりこれが必要だろ?
  • 自分の実力をつけてから言うべき
  • そんなのどうせ実現しない

などと発言する人たちが現れます。

私は起業家としてチェンジメーカーを10年続けてきましたから、少し先輩としてお伝えします。

行動と成果がすべてです。

背中で黙らせるしかありません。

私はこの1年弱で、行動と成果で証明しました。

たくさんのアタリメ団のメンバーが、その証人になってくれます。

心から他者のためになると思う行動なら、失敗を恐れずに、挑戦し続けてください。

私も必ず応援します。

ではまた!

コメント

  1. ゆうくん より:

    初めまして。何度かTwitterでRT頂いたこともあるので、見ていただいたことがあるかもしれません。私はYBGに所属しています。

    私も新規事業の立ち上げで経営をやっていたのでよくわかります。
    賛否両論あるのは当然だと思いますし、変化を批判する人がほとんどです。

    問題点もどちらの立場もわかります。
    例えば私が運営していた草サッカーチームでも、勝ったり上手くはなりたいけど、楽しいのが先なので負けてもいいという人と、試合に勝つためにはみんなが少しずつ我慢したり、走り込みなどの練習をするのは問題ないじゃないかという人がぶつかることが多かったです。
    YBCだって和気あいあいとしていますが、きっとある程度はそういう傾向はどうしてもありますし、雰囲気に馴染めなくて抜けたり幽霊部員になっている人はいると思います。

    それでも理想を掲げて目指すことは絶対的によいことだと思いますし、近い将来eスポーツが大きくなるのは間違いないです。

    10代~20代前半が活躍している現状で言うと、将来的には30代以上40代以上などのカテゴリー分けもあり得るかもしれませんもんね。
    事実、スポーツにはレベル分けと年齢分けがあります。

    トライしないで結果は出ないです。
    応援しています。
    できることがあれば協力させてください。

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