がくちょうです。
本記事では、スプラトゥーンにおける「目標設定」について解説しています。
- スプラトゥーンに競技として取り組んでいて、上達を望んでいる
- スプラトゥーンがなかなか上手くならないと悩んでいる
という方は、必ず最後まで読んでください。
正しい目標設定の方法①
私は普段、ビジネスや経営のコンサルタントを仕事にしていますが、クライアントが望んだ成果を出せるかどうかは、
目標設定に8割かかっている
と言っても過言ではありません。
それくらい「目標設定」というのは重要で、奥が深く、かつほとんどの人が正しくできていないというのが現状です。
おそらく、これを読んでいるあなたも
正しい目標設定が何か
という事を理解していませんし、だからこそスプラトゥーンが伸び悩んでいるとも言えます。
そこで、本記事ではまず「正しい目標設定とは何か」を学んでいただき、その後に実践的なワークに取り組んでいただく形を取っています。
正しい目標とは、自分の価値観にとって意味がある目標である
実は、目標設定において最も見落とされやすいのが、
「その目標は、自分の価値観にとって意味があるか」
という視点です。
よく、「良い目標設定」について調べると
- 具体的にしろ
- 期限を決めろ
などのノウハウが紹介されていますが、それらの手法はあくまで
目標を達成しやすくするためのコツ
です。
しかし、実際のコンサルティングの現場ではそもそも
「その目標自体が、自分にとって本当に達成するべき意味のあるものか」
を吟味する部分が欠けていることが多いのです。
例えば、ビジネスなら
- 月商1000万円を目指します
- 今年中に年商を2倍にします
などの目標を立てる経営者や事業主は多いですが、その時に
- なぜその目標が重要なのか
- その目標を達成することは自分の人生にとってどんな意味があるのか
などの「目標の意味」については、ほとんど吟味されていなかったりします。
事実、あなたはこんな状況でしょう?↓
同じように、あなたはスプラトゥーンにおいて
- ウデマエXになりたい
- 最高Xパワーを更新したい
などの目標を立てていると思いますが、
- なぜその目標が重要なのか
- その目標を達成することは自分の人生にとってどんな意味があるのか
と聞かれたら、ちゃんと答えられないはずです。
だから、あなたは目標が達成できないのです。
なぜ、目標に「意味」が必要なのか
では、目標の「意味」を言語化できていないと、何が起こるか。
これに関しては、ほとんどの人が分かっているつもりで「正しく理解」できていないのですが、まず目標を達成するには必ず「対価」となる努力や犠牲が必要です。
そして、人間はその「対価」を無意識に小さく見積もってしまう傾向があるのです。(というより、正しく見積もれないことが多いという感じです。)
だから、実際に努力をし始めると
- 思ったより大変だな・・・
- こんなに犠牲が必要だったのか・・・
という風に、「予定よりも多くの対価を要求されているような心理状態」に高確率で陥ります。
この時に、設定している目標自体に「予想以上の犠牲を払ってでも達成するべき理由=目標の意味」がちゃんと定義されていないと、途端に
「これ以上の見積れない犠牲を払ってまで、達成するべき目標なのか?」
というそもそもの疑問が深層心理に発生し、
頭(理性)では達成を願っているけど、深層心理(本能)では達成しなくていいと思っている
という体内矛盾が発生してしまいます。
これが、目標を達成できない人の構造です。
こうなってしまうと、車で例えるなら「アクセルとブレーキを同時に全力で踏んでいる」ような状態になってしまい、エネルギーを消費しているのに全然進まないというイライラと自責の念で、自分で自分を苦しめる結果になっていきます。
胸に手を当ててみてください。
あなたは、「Xパワーを100伸ばせれば最高だな!」「ウデマエXに行きたいよな!」という気持ちもちゃんと持っていますが、同時に「それは多大なる犠牲を払ってまで本当に達成するべきことなのか・・・?」という疑問も持っているはずです。
それが、あなたが目標をなかなか達成できない理由の1つなのです。
ワーク①:見積れない犠牲を払ってでも、達成したいと心から思える目標になっているか?をチェックし、「目標の意味」を言語化しよう
ということで、まずはワーク①として
あなたの目標が、予想以上の犠牲を払ってでも達成するべき意味があると感じるものになっているか?
をチェックしてみましょう。
例えばウデマエXになりたい人は、下記の質問に答えてみてください。
- なぜウデマエXになりたいのですか?
- 周囲からの評価や、見栄を張りたいから、かっこつけたいから、などの「外的な理由」以外に、目標を達成する意味や理由が見つかりますか?
- もしそれが見つかるなら、その理由はあなたの大切にしたい価値観と、どのように繋がっていますか?
他の方も、自分の目標を上記の「ウデマエX」に置き換えて、ワークを実施してみてください。
サンプルに、私の育成しているメンバーで「ガチエリアの4リグでランキング1位を獲ること」を目標にしている方に実践してもらったワーク内容もお見せします。
⇒まず、ソロマッチには魅力を感じないため、チーム戦での目標にしたい。大会などの1発勝負よりも、何度も同じメンバーで調整を重ねながら試行錯誤しやすいので、4リグが理想だと思った。何をやる時も、これまで常に1番を目指してきたので、ランキング1位を狙う事にした。
2:周囲からの評価や、見栄を張りたいから、かっこつけたいから、などの「外的な理由」以外に、目標を達成する意味や理由が見つかりますか?
⇒正直、4リグで1位を獲ったとしても、仲間が強かったとか、弱いチームばっかり潜っていたとか、いくらでも偶然要素を挙げられるため、周囲からの評価にはそこまで繋がらないと思っている。でも、実力と意識の高い仲間と一緒に1位という分かりやすい目標を目指し、ワンチャンでもそこを狙える位置に到達すること自体が自分にとって重要で、その時に「そういうレベルで話ができる仲間」と「そういうレベルでも通用する自分」の両方が手に入っていることが、自分にとって意味があると感じる。
⇒自分は、昔から順位や結果だけを求めるよりも、その過程でたくさんの知識や理論が見つかったり、それを人に伝えられるようになる事に喜びを感じる。ただ、今までスプラトゥーンに取り組んで来て、かなり高いレベルまで到達したとは思うが、本当のトップ集団には入れていない自覚がある。そのため、今後は4リグの世界ランキング1位を獲れるレベルまで成長することで、トップ集団からの視点や経験、さらにそこでの人脈も手に入れて、より深くて説得力のある理論や戦術を身につけたり、それを仲間と一緒に広めていけるような活動をしたい。
上記のワークを行ってみて、もしあなたが立てている目標に「予想以上の犠牲を払ってでも達成したいと思えるような意味」を書き出せないのであれば、目標の立て直しが必要です。
ということで、ここからは
改めてスプラトゥーンにおいてどのような目標を立てるべきか
という部分に焦点を当てて解説していきます。
正しい目標設定の方法②
前半では、そもそも
目標に意味付けがされているか
をチェックすることで、
自分の人生にとって、真に重要度が高い目標を設定する
という方法を紹介しました。
ここから後半は「目標の達成率をさらに高める」ために
進捗を管理しやすい目標になっているか
という視点で、正しい目標設定の方法を紹介します。
正しい目標とは、達成の進捗を管理しやすい目標である
あなたが何らかの目標を立てるのは、
達成したいから
ですよね。
これはつまり
目標とは達成するために存在する
という事です。
では、あなたの目標が「幸せになること」だったら、それは良い目標でしょうか?
答えはNOですね。
「幸せになる」という目標では、そもそも達成できたかどうかの判断が明確にできません。
つまり、目標は「達成したかどうか明確に判断できる」ものである必要があるわけです。
さらに、「幸せになる」という目標では、いつまでに達成するのかの期限も決まっていないため、何をいつどれくらいやれば良いかも分かりません。
このように、「目標というものが、達成するために存在」している以上、
達成までの進捗(しんちょく)を管理しやすい目標
でないと、存在意義を無くしてしまうわけです。
これが、正しい目標設定の2つ目の視点です。
どうすれば達成までの進捗を管理しやすくなるか
では、どうすれば
達成までの進捗を管理しやすい目標
になるでしょうか。
下記に、私が10年間のコンサルティングの現場で培ってきた「良い目標設定のポイント」を紹介します。
- 具体的に1つに絞る
- 明確な期限を決める
- 達成を測定可能な目標にする
- 達成までのロードマップが描ける範囲にする
上記の4点になります。
具体的に1つに絞る
まず、目標は「具体的」で、かつ「1つに」絞る必要があります。
例えば、「スプラトゥーンが上手くなる」というのは、具体的でもないし、1つに絞り込めてもいないのが分かると思います。
しかし、実はほとんどの人が目指している「ウデマエXになる」という目標ですら、全く具体的ではないし、1つに絞り込めてもいないのです。
なぜなら、ガチエリアなのかガチホコなのか、武器は何を使うのか、などが全く絞り込めていないからです。
このように、目標を「具体的で、かつ1つに絞り込む」ことは、達成のための「やるべきこと」を明確にするために非常に重要です。
例えば初心者だと
「山に登るなら、どの山でもほとんど同じような準備や技術が必要なんだろう」
と思うかもしれませんが、それはものすごく初心者の間だけで、高いレベルになってくると
似たような標高の山だとしても、登頂のための準備や必要な技術は全然違う
ようになってきます。
それと同じで、C帯やB帯のころは「ガチエリアもガチホコも全部同じスプラトゥーン」というくらいに感じるかもしれませんが、ウデマエX以上のレベルになってくると
完全に別ゲーム
と呼べるような状態に近づいていくため、必要な練習も技術もどんどん離れていってしまうのです。
当然、使用する武器が変わっても、必要な練習も技術も全く変わってしまうため、それも具体的かつ1つに絞る必要があります。
例えばですが、
「スプラトゥーンを上手くなりたい」
という目標よりも
「ガチエリアでスプラシューターコラボを使ってウデマエXに到達したい」
という目標の方が、明らかに何をするべきかが分かりやすくなりますね。
このように、目標地点を明確かつ具体的に1点に絞り込むことは、道のりや必要な準備を明確にすることに繋がります。
明確な期限を決める
次は、期限という概念です。
この「目標の期限」に関しては、コンサルティングの現場でも驚くほどに軽視されていることが多いのですが、たとえば
- 一生をかけてウデマエXに到達したい のと
- あと61日後にウデマエXに到達したい のでは
やるべきことも、必要な投資も準備も全く違いますよね?
進捗の管理という視点で言っても、最も重要なのが「期限の設定」です。
ここでよくある失敗なのですが、たとえば
- 1年後に
- 3か月以内に
などの期限設定は全くダメです。
人間は、脳の構造的に「3か月以内」という概念をイメージしづらいため、
「3か月以内に●●を達成する」
という風に目標を立てた人は、その翌日にも「3か月以内」という風に言ってしまう傾向があります。
つまり、このような目標だと「無意識に期限を後ろ倒しやすい」のです。
それを防止するために、必ず
2022年の6月30日までに
という風に、明確で後ろに倒せない期限にする必要があります。
こうすることで、
- では6月15日までには何を達成しなくては・・・
- 6月21日までにはこういう状態にならなくては・・・
- そのために6月7日までにこの準備を終わらせなくては・・・
といった感じで、進捗を管理できるようになるのです。
ここまでで、
「スプラトゥーンを上手くなりたい」
という目標から
「2022年7月31日までに、ガチエリアでスプラシューターコラボを使ってウデマエXに到達したい」
という目標まで進化させることができました。
達成を測定可能な目標にする
次に、「その目標は測定可能か」を検討します。
これは、ゲームやEスポーツにおいてはあまり気にする必要は無いかもしれません。(測定しやすい仕組みが多いからです)
ビジネスや現実社会における目標だと、よく
- 部下と親交を深めて何でも話せる関係になる
- 自立して生きていけるような収入源を作る
などの、測定ができない目標を立ててしまう人がいます。
そういう意味で、「スプラトゥーンを上手くなりたい」というのも、完全にNGです。
これを「ウデマエXにする」という目標にすることで、
現在S+8だから、残りはこれくらいだ・・・
という風に、現在位置と目標までのGAPを正確に測定できるようになります。
達成までのロードマップが描ける範囲にする
最後に、この「達成までのロードマップが描けるか」という視点を導入します。
何度でも言いますが、目標というのは
道のりや準備を明確にし、進捗を管理していくことで確実に達成するため
に存在しています。
言ってしまえば、それが
夢と目標の違い
であるわけです。
「どうすれば達成できるか分かっていないけど、とにかく目指している」
というのでは、道のりも準備も進捗も何も管理できませんよね?
それは、目標ではなく夢と呼びます。
これが許されるのは子供のうちだけで、サッカーを始めたばかりの頃に
「世界一のフォワードになりたい!」
と言っている小学生と変わりません。
言い換えれば、いかに
「夢」を「目標」に変えていけるか
が、人生の充足のために重要なことであり、競技者やビジネスマンに求められていることでもあるわけです。
ワーク②:4つのポイントを意識して「進捗が管理できる目標」を設定しよう
さて、ここまでで解説は終わりです。
では実際に、紹介した4つのポイント
- 具体的に1つに絞る
- 明確な期限を決める
- 達成を測定可能な目標にする
- 達成までのロードマップが描ける範囲にする
を意識しながら、進捗が管理できる目標を再設定してみましょう。
ワーク②ー1:目標を具体的に1つに絞ろう
まず、最も重要なのがこの「具体的かつ1つに絞る」というポイントです。
そして、おそらくここで
スプラトゥーンにおいて最も誤認識されているポイント
についても説明する必要があります。
ソロ戦とチーム戦は別競技である
スプラトゥーンでは、本来の構造上は
- ガチエリア
- ガチヤグラ
- ガチホコ
- ガチアサリ
という4つの「ガチルール」というものが存在し、それらを競技として楽しむ方法として
- ガチマッチというソロ戦
- リーグマッチというチーム戦
の2つが準備されています。(ナワバリバトルは競技として楽しむ方法が安定的に搭載されていないので、今回は除外します)
ここで言うガチマッチ=ソロ戦というのは、サッカーで表現するなら
ポジションをランダムで集められた22人を適当に半分に分けてスタートする上に連携も禁止されているサイレントサッカー
みたいなもので、選手としては
「いきなり集められた味方が、キーパーなのかディフェンスなのかオフェンスなのか(そして寝起きなのか睡眠不足なのか集中しているのかふざけているのか)すら分からない中で、連携も話し合いも禁止されているため調整しようがない状態で、いきなりぶっつけ本番の試合が始まる」
という感じになります。
もちろん、実は味方が8人くらいディフェンスだったみたいな時もあるし、敵が全員フォワードだったみたいな試合も発生します。
(そして、味方の半分が寝起きで、残り半分が二日酔いだった、みたいな時もあります。)
上記のようなサッカーを「ガチサッカー」と名付けたとして、一流のサッカー選手たちに
- ガチサッカーをやりたいか?
- ガチサッカーが上手いことをサッカーが上手いと呼べるか?
- ガチサッカーとサッカーは同じ競技だと思うか?
などと質問したら、
間違いなく答えは全部NO
だと思います。
つまり、「ガチサッカー」と「サッカー」は明確に別競技であり、それと全く同じように本来は「ガチマッチ」と「リーグマッチ」も別競技であるわけですが、スプラトゥーン業界の慣例として
4つのガチルール(エリア・ヤグラ・ホコ・アサリ)自体を「ガチマッチ」と呼ぶ人が多い
ため、目標がごちゃごちゃになっていることに気づけないのです。
下記の中から必ず「1つの競技」だけに絞り込もう
そこで、まずは下記の8種類もある「別競技」の中から、あなたが「最初に上達を目指すべき」だと感じる競技を明確に1つに絞り込みましょう。
ルール \ 仕様 | ソロ戦 | チーム戦 |
ガチエリア | ① | ⑤ |
ガチヤグラ | ② | ⑥ |
ガチホコ | ③ | ⑦ |
ガチアサリ | ④ | ⑧ |
そして、絶対に
複数の競技で同時に上達を目指すのは辞める
ように意識してください。
何度でも説明しますが、
ガチエリアとガチヤグラが、「インク」を使っているから「同じ競技」だと認識するのは、
サッカーとフットサルとセパタクローは全部「足」でボールを蹴るから同じ競技だ
と言っているのと同じです。
いいですか、明確に理解してください。
一流のサッカー選手は、「ガチサッカー」や「フットサル」の練習に膨大な時間を割きません。
何かヒントが欲しくて、息抜きや視点を変える時に、少しやるのは構わないでしょう。
しかし、そこに貴重な時間を大量に使うことは絶対にありません。
あなたが上記の8つの競技の中から、「本気で目標を立てられる」のは必ずたった1つです。
もちろん、世界でナンバーワンのサッカー選手になれば、ガチサッカーでもフットサルでも自然と一流レベルのプレイができるようになるでしょう。
しかしそれは「結果」であり、「同時に目指すべきか」とは全く別の話なのです。
まず、ここで明確に①~⑧の競技の中で、自分が上達を目指すべき競技を1つに絞って宣言してください。
絞った競技の中で、さらに目標を具体化しよう
競技を絞れたら、その中でさらに目標を具体的にしていきます。
例えば①を選択したら、「ガチエリアのソロ戦」という競技選択になるわけですが、さらに
- どんなウデマエ値を目指すのか
- 武器は何を使用するのか
- ステージはどこに絞るのか
- プレイする時間帯を絞るのか
などを具体的に絞り込んで明確にしていきます。
他にも、⑤の「ガチエリアのチーム戦」という競技選択にした場合なら、
- リーグマッチか大会か
- パワーを目指すのか順位を目指すのか
- 固定チームで目指すのか都度募集するのか
なども絞り込む必要があるでしょう。
上記をまずは行ってください。
ワーク②ー2:期限を明確にしよう
次は、達成するための期限を明確にします。
この「目標の期限」については、ビジネスや現実社会においては
長期目標⇒中期目標⇒短期目標
という感じで、いくつかのスパンで設定していくのが定石です。
「1年後に●●⇒半年後に●●⇒1か月後に●●」
みたいな感じですね。
しかし、上記をやりだすとめちゃくちゃ時間がかかってしまうので、今回は
「今から1か月以上3か月以内」の特定の日
を期限としてください。
例えば今が2022年6月1日なら、
7月1日から8月末までのどこかになるので、7月31日を期限にしよう
という感じで設定します。
そして、もし上記の期間内で達成できるイメージが持てない場合は、目標自体を小さくしてください。
ほとんどの人は目標が遠すぎることに気づいていない
私はコンサルティングの現場で何千人もの目標設定を指導してきましたが、目標をいつまでも達成できない人は
目標が大きすぎる、遠すぎることに自分で気づけていない
という傾向があります。
これは前述した「ロードマップを描けるか」に繋がる話ですが、大きすぎて遠すぎる目標を立てても、そこまでのロードマップ(道筋)を描けていないなら全くの無意味、目標を立てたとは言えない状況になってしまいます。
しかし、実際には新しいジャンルに踏み出した時には、ロードマップを描くのは非常に難しいのが事実です。
例えば、あなたが今から「エゾシカ狩り」を上達しようと思った時に、成長のためのロードマップ(何をどんな手順で達成していくべきかの道筋)を描くのは非常に困難だと思います。
つまりロードマップを描くこと自体に、そのジャンルでの経験値が必要なのです。
そして、スプラトゥーンという競技は全く新ジャンルのスポーツで、類似するものも存在しておらず、さらにこの世に存在し始めてから数年しか経っていないという
圧倒的にロードマップを描きづらい状況
になっています。
最悪、自分でロードマップを描けなくても「先人がたくさんいる」なら、相談すれば何とかなりますが、スプラトゥーンにおいてはそもそも成長のためのロードマップを描ける人材がほぼいないという状態です。
そのあたりを鑑みて、私はスプラトゥーンにおいては、3か月以内に自力で達成がイメージできる目標以上に遠くしないほうが良いと考えています。
ということで、ここで改めて
- 目標の内容を3か月以内に達成可能なものに調整し
- 明確に何月何日を達成期限とするのかを決める
という2つの作業を行ってください。
ワーク②ー3:目標の達成が測定可能かチェックしよう
さて、ここまでで
明確な期限日が設定された、具体的でかつ1つに絞り込んだ目標
になっていると思います。
この段階で、目標自体が「達成したかどうか、明確に計測可能か」をチェックして、必要に応じて修正してください。
例えばですが、
「キルが上手くなる」はNGなので、「10試合の平均キル数がアシスト込みで10(1分あたり2)を超える」に修正する。
「ウデマエS+9に1回以上到達する」ならOKですが、「ウデマエが上がる」はダメ。
などのチェックと修正を行うイメージです。
ワーク②ー4:達成までのロードマップを描こう
さて、これで最後になります。
最後に、ここまでで設定してきた目標を達成するための
ロードマップ(道筋)
を創っていきます。
ロードマップの作り方①
ロードマップを作るには、まず現状と目標の「差」を正確に数値ベースで把握する必要があります。
たとえば、目標が「10試合の平均キル数がアシスト込みで10(1分あたり2)を超える」だった場合は、そもそも
「現在の10試合の平均キル数がアシスト込みでいくつなのか」
を正確に数字で把握する必要があり、それが「8」なのだとしたら、
どうすれば平均キル数がアシスト込みであと2増やせるか
という視点で目標達成のためのロードマップを描く形になります。
そうすると、「インクアーマーをあと1回多く使う」などで達成できる可能性が出てきたり、「デスを2以上減らすことでキルチャンス自体を増やす」などの選択肢が見えてきたりなど、やるべきことが明確になっていきます。
他にも、「ガチエリアでウデマエXに1回以上到達する」という目標の場合は、そもそもそのために「10試合中で勝率何割以上を維持する必要があるか」「現在は何割になっているのか」という風に数値化します。
まずはこうして、現状と目標の差を数字で捉える作業を行ってください。
自分でコントロールしやすい数字で捉えよう
ロードマップを描くためには、目標までの道のりを
自分でコントロールしやすい数字
で埋めていく必要があります。
例えば前述した「キル数を増やす」とか「勝率を何割上げる」などは、比較的自分でコントロールしやすい数字です。
しかし、これを
- 目標はXパワー2500以上に到達すること
- 現状はXパワーが2300であるから、差は200である
という風にしてしまうと、そもそも「Xパワー」というものは自分でコントロールしづらい性質が高いものなので、「差を埋めるために何をすればいいか分かりづらい」「ロードマップをイメージできない」となりがちです。
その場合でも、先ほどの
- 「1回90分程度のトライで、平均10試合中8試合以上勝てば良い」
- 「現状は、平均すると10試合中6試合になっている」
というような捉え方ができると、
- 「では負け試合の4試合の中で、勝ちにもっていける試合が2試合あるとしたらどれだろうか」
- 「その2試合は、何をどうすれば勝ちにもっていけただろうか」
という風に、自分がやるべきことを明確にでき、成長のためのロードマップを描けるようになります。
ロードマップの作り方②
現状と目標の差を数字で正確に把握できたら、それを埋めるために必要そうな
3つのステップ(必要な作業)
をイメージしてみましょう。
これは正解がない部分なので、自分で自由に作ってみてください。
参考までに、下記にサンプルを載せておきます。
現状と目標の差:10試合チャレンジの勝率を2割上げる
- 頑張れば勝てたはずの2試合を見つけ出すために試合を録画する
- 録画を見直して、なぜ負けたのか、どうすれば勝てたのかを言語化する
- 敗因に繋がっていた自分のプレイの癖を書き出し、修正する
現状と目標の差:5分間の平均キル数をアシスト込みで2増やす
- 自分と同じ武器使いの実況者を見て、キルの獲り方を学ぶ
- スペシャルが貯まりやすいギアに変えて、アシストを増やす
- エイム練習のために試し打ちを毎日10分間行う
ここで立てたロードマップに関しては、実際には「実行しても成果に繋がらなかった」などが起こる可能性はあります。
精度の高い成長ロードマップを作ること自体が難しいため、そこは何度もロードマップを立て直して修正していく事で、精度を高めていく努力が必要です。
ただし、この時点で
そもそもロードマップすら描けない
という状態なら、それは目標ではなく「夢」になってしまう、という事は常に意識してください。
本記事を1分で振り返り
ということで、最後にまとめです。
本記事では、良い目標設定の方法として
- 目標の意味を言語化して、重要性を吟味するべし
- 具体化し、かつ1つに絞るべし
- 明確な期限を設定するべし
- 達成したか計測可能な目標にするべし
- ロードマップを描くべし
という5つを紹介してきました。
特に、スプラトゥーンにおいては
周囲への見栄という「外的理由」だけで、自分の重要としている価値観に全く繋がっていないにも関わらず、ソロマッチのウデマエ最高値を上げたがっている(結果としてアクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態になってストレスが増加している)
自分では具体的だと思っているが、実際には8つの別競技を混ぜこぜに捉えて「ウデマエアップ」という曖昧で絞り込めていない目標を追いかけ続けている(結果としてどれも中途半端になってしまっている)
期限とロードマップが明確になっていないので、達成のためにいつ何をやるべきか自分でもちゃんと分かっていないにも関わらず、たくさんの時間を投資していることを「努力している」ことだと認識している(結果として頑張っているのに報われないと思っている)
という3パターンに該当する人が非常に多い印象がありますが、これらは全て等しく
そもそも目標設定が下手
という問題に起因しています。
つまり、スプラトゥーンのスキルではなく「目標設定のスキル」が低いわけです。
スプラトゥーンを今後も競技やスポーツとして楽しんでいきたい方は、是非本記事を読んで、目標設定のスキルを伸ばしてみてください。
以上、がくちょうでした!
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